柔らかく住まう-豊野の家
建設地は長野市の住宅街の中にあり、河川が近いことから前面道路より少し高い敷地となっている。駐車場と外物置を前面道路と同じレベルとし低く抑え、住宅のレベルを高くすることにより外部からの視線などをなくし、プライベート性を高め落ち着きのある住まいとした。
建物ブロック構成は、性能を効率よく高めるために総2階を基本とし、空間の豊かさを生み出すための平屋部を付加する構成としている。平屋部は家族が集まる居間・食事室としており、天井は長野県産材唐松の梁と縁甲板、床も唐松無垢フローリングとし、木のぬくもりが感じられる室内としている。窓は南面に大きく取り光を取り込み、駐車場に面する東側に高窓を設置し通風を確保している。この窓は駐車場屋根を超える高さとし空を見ることができる気持ちの良い開口部としている。また、庇を深く出すことにより建物を守り日差しをコントロールし、杉板張りの外壁や室内の木部の経年変化を愉しみつつ過ごす住まいとした。
動線計画は、日常の生活のしやすさを考慮したスムーズな家事動線としている。具体的には、浴室、洗面脱衣、除湿機を備えた洗濯室(室内干し室)を直線で繋ぎ、続きにファミリークローゼットを設けることで、動きの無駄を省き家事の負担を軽減した。さらに副玄関、食品庫など必要なところに収納を設けることにより、日常をスッキリと暮らす工夫をしている。日常が効率よく機能的に生活できることを基本とし、明るく心地よい柔らかく暮らせる住まいとした。長野県環境配慮型住宅
DATA
所在地 | 長野市 |
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竣 工 | 2020年 |
構 造 | 木造 2階 |
用 途 | 専用住宅 |
床面積 | 138㎡ |